香川のベシクタシュ移籍は失敗だったのか

香川が出場機会を得られなかった理由について、移籍に至る経緯から監督の指導傾向、日本では語られることが無いクラブ事情などを見ながら考えてきた。

そんな香川について、トルコ現地の識者はどのように見ているのだろうか。
彼らのメディアにおける注目すべき発言を2つほど紹介したい。

たとえば、第32節のアランヤスポル戦後にエズマン・オズギュルはFanatik紙のコラムで次のように評している。

エズマン・オズギュル
私は、ベシクタシュが香川を十分に活かしていないと考えている。 特にネジプやレンスのようなプレイヤーが出場の機会を与えられてはいたが、まずはじめに香川がその機会を得るべきであった。

原文記事:https://www.fanatik.com.tr/fanatik-yazarlarinin-besiktas-alanyaspor-maci-yorumlari-haber-fotograf-2063516-16

また、第33節のトラブゾンスポル戦後には元ベシクタシュ選手のシナン・エンギンが次のように評している。

シナン・エンギン
「強いチームの戦い方は、効果的な選手を前線に出しながら、プレーするものだ。そして、強いチームは防戦をさせる。相手に防戦させるのだ。シェノル・ギュネシュ監督に対する1番の批判は、この点にある。香川を今年1月に獲得したものの、監督が彼に準備をさせている間に、今シーズンは終了し、香川は戻ることとなる。日本に戻ってしまうのだ。」

これは、多くのサポーターの考えを代弁するものだろう。
せっかくお金を払って借りたのだからもっと使うべきであったというものだ。
(ちなみに日本へ戻るというのはJリーグに復帰するという意味では無く、シーズン終了でバカンスに帰っちまうよという意味だ)

何より「SHINJI KAGAWA」という選手はトルコにおいても高い評価を受けているのだ。
ライバルであるガラタサライやフェネルバフチェのサポーターが羨ましがるほどに、だ。
香川にはそれだけの実績と知名度がある。
何を強みとしており、チームに何をもたらすかをサッカーファンであれば知っているのである。

とは言え、このような声が出てくること自体、香川があまり出場機会を得られなかった証なのである。

リャイッチか香川のどちらをチームに残すべきかと聞かれたら、多くのサポーターはリャイッチを選ぶだろう。
しかし、可能であれば香川を来季もチームに残すべきかと聞かれたら、これにも多くのサポーターが勿論だと答えるだろう。
香川のベシクタシュにおける冒険は真価を発揮する前に終わってしまったのだ。

より多くの出場機会を得た場合に香川が大暴れしていたかは定かではないが、途中出場のパフォーマンスを見るに、今の彼に足りないものは「試合勘」だろうと考えられる。
継続して出場機会を得ていれば先発でより良くプレーした可能性はある。

とは言え、事実として香川は当人が思っていたほどの出場機会は得られなかった。
アランヤスポル戦の前には出場時間を増やせないかとギュネシュに直談判もしており不満を抱いていることは疑いようが無い。
より良い移籍先があったのかという視点を無視すれば、この移籍は「失敗」に近いと総括できるだろう。

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