香川真司がベシクタシュを退団した真相とは?

5月26日、ベシクタシュにローン移籍中であった香川真司が同クラブのサポーターに対してお別れのメッセージを公開した。
香川はメッセージの中で数か月間にわたるイスタンブールでのプレーについて「いつまでも私の素晴らしい思い出として残るでしょう」などとしており、トルコを去ることを示唆するものであった。
実際のところ、これがお別れのメッセージなのかどうか断定はできないだろうが、ひとまず香川とベシクタシュの契約は終わりを迎える。
従ってクラブを去るということ自体に間違いはない。

このメッセージが公開された後、アダム・リャイッチの買取が決定したこともあり、香川が来季のベシクタシュに参画することは無いとの記事が複数報じられている。以下にそのうちのいくつかを見ていこう。

Sabah紙
ベシクタシュは、金銭面およびプレー面でチームに適合していないという理由で、レンタル移籍の契約期間が終了した香川真司に対して、新たな提案は何もしていないことがわかった。シーズン途中にボルシア・ドルトムントから6ヶ月間レンタル移籍されていた日本のスターは、14試合で4ゴールと2アシストと活躍した。香川の買い取りを移籍金なしで行おうと試みていたベシクタシュであったが、彼の怪我や高額の年俸を理由に、この有能な選手を諦めたようだ。ボルシア・ドルトムントとの契約があと1シーズン分残っている香川だが、ドイツに戻るつもりはないようだ。世界的に有名なこのサッカー選手は、これからの自身のキャリアに関して、イギリスやスペインでプレーを続けることを計画しているとのことだ。

原文記事:https://www.fanatik.com.tr/shinji-kagawa-hesaba-uymadi-2067611

Milliyet紙
成功を収めた今シーズンを通して自身のアピールをできたリャイッチと、シーズン途中にレンタル移籍となったにもかかわらず、与えられた少ない機会を活かした香川。両者の残留を望む経営陣だが、金銭面と怪我などの身体面を考慮し、リャイッチの方を選択する予定だ。このセルビアのサッカー選手について、650万ユーロの移籍金を36ヶ月に渡って払うことになる経営陣は、香川を諦める必要があった。

原文記事:http://ww2.milliyet.com.tr/skorer/son-karar-adem-ljajic-2880409

Hurriyet紙
トルガ、ギョクハン・トレ、アドリアーノ、そして香川とは別の道を歩むことになったベシクタシュだが、メデル、レンス、ラリン、そしてミリンのマネジャーに話をつけており、新たな契約先を見つける予定だ。ベシクタシュの移籍委員会の最初の仕事は、チームの新監督決定後に、選手の移籍リストについて発表することだ。移籍委員会は、契約が終了したゴールキーパーのトルガ・ゼンギン、ギョクハン・トレ、香川真司、そしてアドリアーノとは別の道を歩むことになったことを発表し、新監督が決める移籍リストに従い、手続きなどを進めると説明した。

原文記事:http://www.hurriyet.com.tr/sporarena/besiktasta-hareketli-gunler-41227762

これらの報道によれば、香川がベシクタシュを去ることになった理由は経済的なものであることが分かる。
アダム・リャイッチの移籍金も分割で支払わなければならない同クラブにとって香川と契約することは出来無いというものだ。

著名な記者の見解

では、各記者は香川の退団についてどのように見ているのだろうか。
トルコの著名記者の多くはSNSアカウントを保有しており、そのフォロワー数は多ければ100万にも届くほどである。
彼らはリアルタイムに移籍情報やクラブの内部情報を発信しており、サッカーファンにとっては(たとえその情報に誤りが多いとしても)とても有難い存在だ。
香川が"お別れのメッセージ"を発信した直後から香川退団についての見解を多くの記者が表明しているので見ていこう。

1.NTVのオヴュンチュ・オズデム記者

オヴュンチュ・オズデム氏
香川のベシクタシュとの契約は終了した。ドルトムントとはもう1年契約を交わしているが、ドルトムントでプレーを続けることはとても難しそうだ。ベシクタシュの新監督が決定すれば、香川の去就についても発表があるだろう。香川と契約を続けるとベシクタシュが決断した際には、ドルトムントおよび香川と交渉する予定である。

2.Güneş紙などで記事を書くシャファック・マラティヤ記者

シャファック・マラティヤ記者
香川の移籍について、香川自身の他にBvBへの支払いコストとして、そもそも600万ユーロが必要だという話があった (移籍料+年会費)。正直なところ、私は彼に残留して欲しかったが、このようなチームの経済状況では不可能だ。おそらくスペインのチームならば、この条件でも行けるだろう。 ベシクタシュから香川という選手は去ってしまった。どうか君に道が開いていることを祈ろう、香川。

3.Fanatik紙のギョクメン・オズジャン記者

ギョクメン・オズジャン記者
経営者によると、香川は自身のキャリアを考えた際に、ベシクタシュへの残留について前向きではないようだ。ベシクタシュにとっても、香川は生産性が低かったため、ドルトムントへの新しい契約の提案はしないようだ。
ギョクメン・オズジャン記者
香川を無料でレンタルできたことは大きな成功だったが、彼を失うことは大きな失敗だ。いずれにせよ、チームの運命を変える力があり、しかも安価な、これほどのレベルの選手を失うことは大きな間違いである。 財務諸表は、ベシクタシュには、香川が必ず必要となることを示している。日本プロジェクトも悪化してしまった。

4.フリーのセルダル・サリダー記者

セルダル・サリダー記者
シェノル・ギュネシュは香川に最大30分の時間を与えた。なぜなら、与える時間をただ長くするだけでは、オーバーヒートしてしまうからだ。ベシクタシュは香川を移籍金なしで買い取ることができていたとしても、香川がボルシア・ドルトムントから受け取っている年俸をベシクタシュが支払うことはできない。私だったら、より若い日本人の選手の獲得を目指すだろう。

香川はこのまま退団するようだ、という点については多くの記者が見解を共有していることが分かる。
NTVスポアのオヴュンチュ・オズデム記者は香川の去就については今後決定されるとしている点でやや見解を異にしているが、これはクラブの役員であるウムット・ギュネル氏の談話と同じである。

ウムット・ギュネル氏
ベシクタシュでの今後についてファンの関心の的となっている香川真司についても話したウムット・ギュネル氏であったが、契約に買い取りオプションがない日本のスターについて、「来シーズンに向けて、新監督と動き出す予定だ。香川真司の今後については、新監督が決定する」と話した。

原文記事:https://www.fanatik.com.tr/umut-gunerden-ljajic-ve-kagawa-aciklamasi-2064640

オズデム記者は香川やドルトムントとの交渉も今後の決定次第で行われるとしており、現時点ではまだ確定していないという見方である。
これが飛ばし気味なメディアの中にあって最も常識的かつ慎重な見方ではないだろうか。

また、ギョクメン・オズジャン記者は香川自身が残留に前向きではない点を伝えている点にも注目したい。

香川真司はベシクタシュに残りたいのか?

実は、トルコでは香川はベシクタシュ残留を望んでいるという情報がいくつか報じられていた。
誰から聞いたのか、という点が一切不明なものが多いのだが、比較的信用があると思われているBeinsportsも香川残留希望の旨を報じており、全く根拠の無い話とも思えない。

beinsports
香川は、来シーズンもベシクタシュのユニフォームを待ち望んでいる。シーズン途中にレンタル移籍となり、今シーズン終了時に契約が終了予定のこの日本のスターは、イスタンブールに満足しており、来シーズンもユニフォームを着続けたいということがわかった。

原文記事:http://tr.beinsports.com/haber/kagawa-besiktasta-kalmak-istiyor

Hurriyet紙
今シーズン終了後にレンタル移籍の契約が終了する日本人サッカー選手の第1の目標は、ベシクタシュに残留することだ。香川とベシクタシュ間での合意が得られない場合は、香川は幼少期からの夢であるスペイン1部リーグへの移籍を望んでいる。

原文記事:http://www.hurriyet.com.tr/sporarena/kagawanin-buyuk-plani-41189355

Fanatik紙
シーズンの途中でボルシア・ドルトムントからレンタル移籍となった香川真司は、来シーズンもベシクタシュでサッカーを続けたいと思っている。香川選手は、チームの責任者であるアフメット・カバルジ氏とプライベートで話をした際に、新しい契約に関して肯定的な立場であることを自ら伝えたらしい。ドルトムントとの契約期間がもう1年ある日本人選手は、この意思についてドルトムントの経営陣にもマネージャーを通して伝えたと述べた。

原文記事:https://www.fanatik.com.tr/kagawa-kalmak-istiyorum-2062743

一方、5月のイスタンブールダービーを観戦し、香川と食事をした日本サッカー協会常務理事の原博実氏によれば香川は移籍するだろうとのことだった。

一方の国では残留希望との情報が回り、母国では移籍希望という情報が回る。
正確な情報を手に入れることの難しさがよく分かる例である。

しかし、Beinsportsのようにある程度正確性を期すメディアもが香川の残留希望意思を報じている以上、何らかの情報源があったものと思われる。
香川自身の気が変わったという可能性もあるだろう。
あるいは、本当に香川は残りたかったのだが、条件面で折り合わなかったかベシクタシュ側が考え方を変えたという背景があるのかもしれない。
若しくは、香川自身を含めて誰かが嘘を流していたという可能性もある。

また、このブログを読んでくださっている奇特な方なら御存知だろうが、香川が残りたいのであればドルトムントは協力するという情報が主流メディアやクラブの関係者によって説明されていたことを思いだしたい。
香川が望むのであれば再度のレンタル移籍についても問題は無いだろうとのことだった。
今回の退団は経済的な事情が理由だとするメディアや記者多いのだが、そのドルトムントとの約束はどうなったのだろうか。
再度のレンタルという形であれば少なくともドルトムントとの契約が切れるまではある程度を保有権を持つドルトムント側が負担してくれるはずである。
フリーになった後の完全移籍はともかく、もう一年ベシクタシュでプレーするという点については問題が無いはずなのだが、ドルトムントが態度を変えたのだろうか。このあたりの説明も不足しているように思われる。

記事のタイトルには退団の真相と銘打ったが分からずじまいであった。
(ここから一転残留するようなことがあれば香川が残留を希望しているという情報は本物だったということになるだろう)

おまけ:香川を狙うクラブが他にあるとの情報も

オルハン・ユルドゥルム記者の5月21日付け記事によれば、香川獲得をもくろむ他のクラブがあるという。
実際、香川にオファーが無いというのは考え辛いので当たり前と言えば当たり前なのだろうが、香川ファンの方が今後の経過を見守る上で有益な情報だと思われるので載せておこう。

Fanatik紙
ベシクタシュにてスタメンとして3試合出場、合計で13試合ピッチに立ち、4ゴール、2アシストと活躍した日本代表のMF選手(30歳)とベシクタシュとの契約は、今季の終了とともに終了する予定だ。このベテラン選手の今後について監督の判断に委ねる経営陣だが、香川の獲得を目論む他クラブの存在についても認識しており、香川との新契約を結ぶためにすでに動き始めている。

原文記事:https://www.fanatik.com.tr/besiktas-kagawayi-birakmiyor-2064903

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