
柴崎岳の冬移籍が破談した理由とは
シーズン開幕から苦しい戦いを強いられていたヘタフェの柴崎岳は冬の移籍市場で出場機会を求めて移籍することが確実視されていた。
アジア杯を終えてスペインへ戻ってからも一向に移籍情報が伝えられず、ファンをやきもきさせていた柴崎だったが、市場が閉まる間際になってついに朗報が届いた。
セグンダのデポルティーボ・ラ・コルーニャが柴崎獲得に熱意を示しているというのである。
原文記事:https://as.com/futbol/2019/01/31/segunda/1548962417_817768.html
原文記事:https://www.marca.com/futbol/getafe/2019/01/31/5c53539f468aeb757d8b4597.html
このように極めて確度の高い情報が届けられており、もはや柴崎の移籍は秒読みかと思われた。
ところが、この直後に柴崎の運命は暗転、移籍は成立することなくヘタフェ残留となったのである。
デポルティーボ・ラ・コルーニャのスポーツディレクターであるカルメロ・デル・ポソによると次のような事情があったとされる。
ヘタフェは優れたオファーを待っているが、ニッポンミッドフィルダーはスペインに残る事を望んでいる。ヘタフェは、完全移籍オプションが譲渡する為に必要だと提案しているが、移籍金からして「二部リーグへ引き受けさせられない」としている。最終的には選手とヘタフェが譲渡に合意しないといけない。
原文記事:https://cadenaser.com/emisora/2019/02/04/radio_coruna/1549283369_780574.html
市場が閉まる間際になって唐突に浮上したように思われる柴崎のデポル移籍話だったが、実際には前々から下交渉が行われていたようである。
デポルティボのスポーツ・ディレクター、カルメロ・デル・ポソによれば当初は金額面で折り合わなかったものの、最終的には合意に達したという。
そして、柴崎は既に必要書類にサインをしており、後はヘタフェ側のゴーサインを待つのみであった。ところが現実には柴崎の移籍は実現しなかった。
破談の理由はズバリ次のようなものであった。
原文記事:https://cadenaser.com/emisora/2019/02/04/radio_coruna/1549283369_780574.html
最終的に柴崎の移籍が破談した原因はヘタフェ側が柴崎の代替選手を獲得することが出来無かったからだという。
当時のヘタフェはイバン・アレホ、セルジ・グアルディオラ、ロベルト・イバニェスと選手の流出が相次いでおり、その時点ではベンチ入りも危うい立場であった柴崎も戦力として数えたい状況にあったのである。
従って新戦力を確保し得ない場合は柴崎の放出は不可という方針に傾いたとされる。
柴崎にとっては悲劇的な事態だったが、ヘタフェ側も他クラブの事情に翻弄されていた。
ヘタフェはアラベスのワカソ・ムバラクを新戦力として獲得し、その後に柴崎移籍のゴーサインを出すつもりであった。
ところが、こちらもアラベス側の事情でワカソ獲得が破談に至っている。
もはやどうしようもない状態だったのである。
セルジオ越後氏が試合に出られない選手はさっさと移籍するべきであるという旨のコメントをしていたが、サッカー選手の移籍は本人と両クラブの3者が合意しなければ実現しないものである。
昨冬の柴崎のように出場機会を求めて移籍したいと考えていても自分ではコントロールできない理由で断念せざるを得ないケースもあるのだ。
そのような事情を抱えて苦しんでいる選手は決して少なく無いはずである。